はい。お薬の処方を受けるには、医師の診察が必要です。問診票への回答、お問い合わせフォーム、メール、LINE、チャットなどでお薬の希望を伝えるだけでは、処方を受けることはできません。オンライン診療では、患者様ご本人がビデオ通話による診察に参加し、医師が現在の症状、治療経過、服薬状況、既往歴、アレルギー歴などを確認したうえで、お薬による治療が必要か、安全に処方できるかを判断します。
診察を受けずに処方箋を発行することはできません
医師法第20条では、医師が自ら診察をせずに治療を行ったり、処方箋を交付したりすることが禁止されています。オンライン診療も正式な診療方法の一つですが、診察を省略できる制度ではありません。厚生労働省の指針に沿って、医師と患者様がリアルタイムの映像と音声を通じて診察を行い、診断や処方に必要な情報を確認する必要があります。
そのため、問診票を提出しただけの場合、過去に同じお薬を処方されていた場合、お薬手帳を提示した場合、またはご家族が患者様に代わって状況を説明した場合でも、原則として患者様ご本人の診察を行わずに処方することはできません。問診票やお薬手帳などは診察に必要な情報を補う資料であり、それ自体が医師の診察に代わるものではありません。
診察を受けても必ずお薬が処方されるわけではありません
診察を受けた場合でも、必ずお薬が処方されるとは限りません。医師は、現在の症状、お薬による治療の必要性、期待される効果、副作用、依存や過量服薬のリスク、ほかのお薬との重複や飲み合わせなどを総合的に確認します。その結果、お薬を使用しない治療方法が適切と判断される場合や、希望したお薬とは異なるお薬が提案される場合、処方を見合わせる場合があります。
以前に別の医療機関で処方されていたお薬や、現在服用しているお薬についても、自動的に同じ内容で継続されるものではありません。お薬の名称、服用量、服用期間、処方を受けた時期、現在の残薬数、効果、副作用などを確認し、診察を担当する医師が継続、変更、減量または中止の必要性を判断します。
診察前に服薬情報をご準備ください
現在または過去に服用していたお薬がある場合は、診察前に最新のお薬手帳をご準備ください。電子版のお薬手帳を利用している場合は、処方内容を確認できる画面をご用意ください。お薬手帳がない場合は、薬袋、調剤明細書、処方箋の控え、お薬の名称や服用方法が確認できる医療機関・薬局のアプリ画面などをご準備ください。
診察時には、お薬の名称だけでなく、1回の服用量、1日の服用回数、服用を始めた時期、最後に処方を受けた日、現在の残薬数、効果や副作用について医師へお伝えください。処方薬に加えて、市販薬、漢方薬、サプリメントを使用している場合も、飲み合わせを確認するため、あわせて申告してください。
チャットやメールだけではオンライン診療になりません
厚生労働省は、オンライン診療を、医師と患者様が情報通信機器を通じてリアルタイムで診察し、診断や処方などを行う診療として整理しています。メールやチャットによる文字だけのやり取りは、オンライン診療には該当しません。そのため、診察を受けられなかった場合や、通信障害などにより医師が診察に必要な情報を十分に確認できなかった場合は、お薬を処方できないことがあります。
ビデオ通話が途中で切断された場合も、それまでの診察内容だけで安全な判断ができるかを医師が確認します。医師が十分な診察を行えなかったと判断した場合は、再度のオンライン診療または対面診療が必要になることがあります。処方だけを目的として、診察後にメールやチャットでお薬の追加や変更を依頼することもできません。新たな医学的判断が必要な場合は、改めて診察を受けていただくことがあります。
オンライン診療では処方できない場合があります
医師がオンライン診療だけでは安全な診断や処方が難しいと判断した場合は、お薬を処方せず、対面診療が可能な医療機関への受診をご案内することがあります。また、初診からオンライン診療を行う場合は、麻薬および「麻薬及び向精神薬取締法」上の向精神薬を処方できません。患者様の基礎疾患などの医学的情報を十分に把握できていない場合には、特に安全管理が必要なお薬や、8日分以上の処方にも制限があります。
お薬の処方を希望する場合は、問診票に現在の症状、服用中のお薬、残薬数、アレルギー歴などをできるだけ正確に入力し、ビデオ通話による診察で医師へ直接ご相談ください。診察を受ける前に、処方の可否、お薬の種類、用量、処方日数を確定することはできません。最終的な処方内容は、診察を担当する医師が医学的な必要性と安全性を踏まえて判断します。