はい。オンライン診療では、患者様の安全を確保するため、初診では処方できないお薬や、患者様の医学的情報を十分に確認できない場合に処方が制限されるお薬があります。また、制度上は処方可能なお薬であっても、症状、既往歴、服薬歴、副作用歴、ほかのお薬との飲み合わせなどを踏まえ、医師が安全に処方できないと判断した場合は処方されません。
初診では法律上の麻薬・向精神薬を処方できません
初診からオンライン診療を行う場合、麻薬および「麻薬及び向精神薬取締法」上の向精神薬を処方することはできません。法律上の向精神薬には、第1種・第2種・第3種向精神薬として指定された薬剤が含まれます。過去に同じお薬を服用していた場合や、ほかの医療機関から処方されている場合でも、初診のオンライン診療で継続して処方できるとは限りません。
ただし、ここでいう「向精神薬」は、精神科や心療内科で使用されるすべてのお薬を意味するものではありません。精神科で使用される抗うつ薬、抗精神病薬、睡眠に関するお薬などの中には、麻薬及び向精神薬取締法上の向精神薬に指定されていないものもあります。そのため、「精神科のお薬は、初診のオンライン診療ではすべて処方できない」という意味ではありません。個別のお薬が法律上の向精神薬に該当するか、オンライン診療で処方可能かについては、医師が薬剤の成分や患者様の状態を確認して判断します。
医学的情報を十分に確認できない場合にも制限があります
厚生労働省の案内では、基礎疾患などの情報を把握できていない患者様に対しては、特に安全管理が必要な医薬品を処方できない場合があります。また、このような患者様に対する初診のオンライン診療では、8日分以上のお薬を処方できません。
医師は、既往歴、基礎疾患、服薬歴、アレルギー歴、副作用歴などを確認し、オンライン診療で安全に処方できるかを判断します。現在または過去に服用したお薬がある場合は、お薬手帳、薬袋、診療情報提供書、処方内容が確認できる書類などをご準備ください。資料をご提示いただいた場合でも、安全な処方に必要な情報が十分ではないと医師が判断したときは、処方を見合わせる場合があります。
処方可能なお薬でも医師の判断で処方されない場合があります
お薬の処方は、患者様の希望だけで決まるものではありません。医師は、現在の症状、診断、治療上の必要性、身体の状態、服用中のお薬との重複や相互作用、依存性や副作用のリスクなどを考慮して、処方の可否、薬の種類、用量、処方日数を判断します。そのため、患者様が希望するお薬、以前に服用したことがあるお薬、他院で処方されていたお薬であっても、処方されない場合や、別のお薬が提案される場合があります。
オンライン診療では診察や検査に限界があるため、医師がオンライン診療のみでは安全な判断が難しいと判断した場合は、お薬を処方せず、対面診療や検査が可能な医療機関への受診をご案内することがあります。処方を目的として複数の医療機関を重複して受診することは避け、処方されなかった理由や今後の治療方針について、診察を担当した医師へご確認ください。
診察時には服用中のお薬をすべてお伝えください
安全な処方のため、診察時には処方薬だけでなく、市販薬、漢方薬、サプリメントについても医師へお伝えください。他院から処方されたお薬が残っている場合は、お薬の名称、服用量、服用回数、服用期間、残薬数、効果や副作用の有無もお知らせください。お薬手帳などの資料を確認することで、重複処方や飲み合わせによる問題を避けやすくなります。