お薬を飲み忘れた場合の対応は、お薬の種類、服用回数、食事との関係、飲み忘れに気づいた時刻によって異なります。まず、薬袋、お薬の説明書、電子版を含むお薬手帳などに、飲み忘れた場合の指示が記載されていないか確認してください。対応が分からない場合は、自己判断で服用せず、お薬を受け取った薬局の薬剤師または処方した医師へご相談ください。
2回分をまとめて服用しないでください
飲み忘れた分を補うために、次の服用時に2回分をまとめて服用しないでください。また、処方された1回量を増やしたり、服用間隔を自己判断で短くしたりすることも避けてください。お薬の種類によっては、通常より多い量を服用することで、強い眠気、ふらつき、意識への影響などが現れる可能性があります。
「飲んだかどうか思い出せない」という場合も、確認できないまま追加でもう1回分を服用しないでください。薬袋、お薬ケース、服薬記録、残っている錠数などを確認し、それでも判断できない場合は、薬剤師または医師へご相談ください。
気づいた時刻と次の服用時刻を確認してください
飲み忘れに気づいたら、お薬の名称、本来服用する予定だった時刻、飲み忘れに気づいた時刻、次に服用する予定の時刻を確認してください。一般的には、気づいた時点で服用する場合と、飲み忘れた分を服用せず次の予定時刻から再開する場合がありますが、どちらが適切かはお薬によって異なります。
特に、食前・食直前・食後・就寝前など服用するタイミングが指定されているお薬、頓服薬、複数回に分けて服用するお薬については、単純に「気づいたらすぐ服用する」とは限りません。個別のお薬については、薬袋やお薬の説明書に記載された指示を優先してください。
睡眠薬や抗不安薬の飲み忘れにも注意が必要です
睡眠薬を飲み忘れて深夜や起床直前に気づいた場合、自己判断で服用すると、翌朝以降まで眠気やふらつきが残る可能性があります。服用後に十分な睡眠時間を確保できない場合や、翌朝に自動車・自転車の運転、危険を伴う作業などを予定している場合は、自己判断で服用せず、薬剤師へ確認してください。
一方、睡眠薬や抗不安薬などを継続して服用している方が、飲み忘れをきっかけにそのまま自己判断で中止することも避けてください。お薬によっては、急な中断によって不眠や不安などの症状が強くなったり、離脱症状が現れたりする場合があります。飲み忘れが続いている場合は、次回の診察を待たずに、診察を予約の上、医師へご相談ください。
飲み忘れた状況を薬剤師または医師へ伝えてください
相談するときは、お薬の名称、1回の服用量、1日の服用回数、飲み忘れた回数、本来の服用時刻、気づいた時刻、最後に服用した時刻、現在の体調をお伝えください。同じお薬でも、服用方法や患者様の状態によって案内が異なる場合があります。
お薬の名称が分からない場合は、薬袋、調剤明細書、お薬手帳、お薬の説明書などを手元にご準備ください。処方薬のほかに、市販薬、漢方薬、サプリメントを使用している場合も、飲み合わせを確認するため、すべてお伝えください。
何日分も飲み忘れている場合は診察でご相談ください
数日間にわたって飲み忘れている場合や、飲み忘れを繰り返している場合は、残っているお薬を自己判断でまとめて服用しないでください。また、残薬が多くなっている場合は、次回の診察時にお薬ごとの残薬数を正確にお伝えください。医師が実際の服用状況と残薬を確認し、必要に応じて治療方針や処方日数を検討します。
飲み忘れが多い場合は、服用回数や服用時刻が生活に合っていない可能性もあります。診察時にそのままお伝えいただくことで、治療上可能な範囲で服用方法を検討できる場合があります。ただし、お薬の種類や服用回数を患者様の判断だけで変更することはできません。
誤って多く服用した場合は速やかに相談してください
飲み忘れた分と次の分を誤ってまとめて服用した場合や、飲んだことを忘れて重ねて服用した可能性がある場合は、お薬の名称、服用した量、服用した時刻、現在の症状を確認し、速やかに薬剤師ご相談ください。自己判断で吐かせたり、別のお薬を服用して調整したりしないでください。
強い眠気、ふらつき、呼びかけへの反応が低下している、意識がもうろうとしている、けいれん、呼吸が苦しいなどの症状がある場合は、オンライン診療やお問い合わせへの回答を待たず、119番へ連絡してください。可能であれば、お薬手帳、薬袋、服用したお薬の残りを救急隊または受診先の医療機関へ提示してください。
飲み忘れを防ぐ方法もご相談いただけます
飲み忘れを防ぐため、服薬時刻をスマートフォンのアラームへ登録する、服薬カレンダーやお薬ケースを利用する、服用した日時を記録するなどの方法があります。複数のお薬を服用している場合は、薬局で1回分ごとにまとめる一包化に対応できる場合もあります。利用できる方法はお薬の種類によって異なるため、薬剤師へご相談ください。
飲み忘れたときの対応は、お薬ごとに異なります。新しいお薬を受け取る際は、あらかじめ薬剤師へ「飲み忘れた場合はどうすればよいか」を確認し、お薬の説明書と一緒に記録しておくことをおすすめします。