離人感・現実感消失症の症状・治療・オンライン診療 ウィーミート院長ベトリッジ クリス先生精神科医 更新日 2025/05/27 離人感・現実感消失症の診察予約〜お薬の処方がオンライン完結で可能なクリニックWeMeet(ウィーミート)。保険適用・24時間簡単予約・最短当日診療。本記事で紹介する症状でお悩みの方に、先端恐怖症を例に、限局性恐怖症の治療法・オンライン診療についてご紹介します。 目次離人感・現実感消失症とは解離性障害とは離人感・現実感消失症の症状離人感・現実感消失症と他の病気離人感・現実感消失症は病気?病院に行く基準とは離人感・現実感消失症の治療離人感・現実感消失症のオンライン診療オンライン診療について 離人感・現実感消失症とは 離人感・現実感消失症とは解離性障害の一つで、離人感や現実感消失が見られる状態です。継続的に症状が見られ、日常生活に支障をきたしている場合に、精神疾患として診断されます。 離人感・現実感消失は、多くの人がストレスや危険を感じた際に一生のうちに一度は経験することがあります。研究によると、約半数の人が一時的にこの感覚を体験することが知られています。 離人感とは 離人感とは、自分の身体や精神から自分の主体性が切り離されて、自分自身に現実味を感じられない状態のことです。 現実感消失とは 現実感消失とは外界から自分自身が切り離されて、自分の周囲の状況が非現実的に感じる状態のことです。 離人感と現実感消失の違い 非現実的に感じる対象が、自分自身か(離人感)、外界か(現実感消失)の違いがあります。 解離性障害とは 解離性障害とは、意識や記憶、アイデンティティ、知覚などをまとめる心の働きが、一時的または持続的に障害される状態を指します。 解離性障害には、次のような種類があります。 解離性健忘 ストレスやトラウマに関連する重要な記憶を、通常の物忘れとは異なり、一時的に思い出せなくなる状態 離人感・現実感消失 自分または外界から切り離されていると感じる状態 体外離脱体験 自分の身体から抜け出して離れた場所から自分の身体を見る状態 解離性同一症 アイデンティティと記憶が断片化している感覚 身体感覚の異常 手足の感覚が鈍いなど自分の体が他人のように感じる状態 時間感覚の異常 時間の流れを正しく感じられず、記憶が飛んだり時間が瞬間的にすぎたりするように感じられる状態 ※ 解離に付随しやすい症状: フラッシュバック トラウマとなる記憶や感情が突然よみがえる状態 人間には、ごく自然な「軽い解離」が起こることがあります。 例えば、長時間の運転中にぼんやりして「どうやってここまで来たか覚えていない」などです。 しかし、生活に支障をきたすレベルで記憶が抜け落ち、それが医学的・神経学的に説明できない場合に「解離性健忘」と診断されます。 離人感・現実感消失症の症状 離人感の症状 自分がロボットのように感じられる 感情的または身体的に麻痺しているような感覚 自分の生活を外から観察しているような感覚 自分の身体が自分のものではないように感じる 自分の行動や考え、体の感覚に現実味を感じられない これらの症状によって苦痛、気分の落ち込みや不安が生じる 現実感消失の症状 外界のことが現実ではないように(作り物のように)感じる 夢や霧の中にいるように感じる 壁や膜によって周囲から隔てられているように感じる 世界が生命感や色彩を失ったように感じる 世界が人工物であるかのように感じる 物がぼやけて見えたり、異常に明瞭に見えたりする 物が平板に見えたり、現実と異なる大きさで見える 音が実際と異なる大きさで聞こえる 時間が現実とは異なる速さで経過しているように感じる これらの症状によって苦痛、気分の落ち込みや不安が生じる 離人感・現実感消失を認めるその他の疾患 うつ病・不安障害 うつ病は、気分の落ち込みや意欲の低下が長期間続き、日常生活に支障をきたす精神疾患です。 特に、セロトニンやノルアドレナリンといった神経伝達物質のバランスが崩れることで、気分や意欲の調整がうまくいかなくなることが、症状の一因とされています。 不安障害(不安症)とは、過剰な恐怖や不安によって精神的・身体的な症状が現れたり、行動や日常生活に支障が生じる疾患です。精神的・身体的症状、予期不安(不安が生じるのではないかという不安)、回避行動の3つの症状が特徴的です。 強いストレスやうつ病、不安が原因となって離人感・現実感消失症を発症することがあります。また、離人感・現実感消失症によってうつ病、不安障害を発症することもあります。不安障害では、特にパニック障害の合併が多い傾向にあります。 PTSD PTSD(心的外傷後ストレス障害)は、生死に関わるような強い衝撃の出来事(トラウマ体験)を経験し、自分の思いとは関係なくその体験がよみがえったり、悪夢を見たりすることなどが長期間続く病気です。 また、トラウマ体験に対する防衛反応として、回避症状、認知・気分に対する影響、覚醒度と反応性の著しい変化の症状が生じ、日常生活に支障をきたします。 PTSDの症状の一つとして、離人感・現実感消失が見られる場合があります。 統合失調症 統合失調症は、考えや感情を整理し、現実を認識する機能に異常が生じる精神疾患です。現実と認識の間に歪みが生じて、幻覚や妄想、意欲の喪失、認知機能障害などの症状が生じます。 離人感・現実感消失の合併が指摘されることもありますが、離人感・現実感消失では「自分がそう感じているだけであること」を患者さんが認識しており、現実との区別がついていない統合失調症とは区別されることが一般的です。 その他の身体疾患 甲状腺やすい臓などの内分泌障害、てんかん、脳腫瘍、感覚遮断などが原因となることがあります。 離人感・現実感消失症は病気?病院に行く基準とは 日常生活への影響が小さい場合、必ずしも医療機関を受診する必要はありません。 しかし、日常生活に大きな支障をきたす場合には医療機関の受診を検討しましょう。 特に次の場合に離人感・現実感消失症と診断される傾向にあります。 症状が長期間持続するか再発する 症状が現実ではないことを自覚している 症状によって強い苦痛を感じているか、その症状のために社会的な状況や職場で役割を果たすことができない 離人感・現実感消失症の治療 離人感・現実感喪失症の主な治療は心理療法(特に認知行動療法)で、これを中心として必要に応じて薬物療法を併用することが基本です。 薬物療法 うつ病や不安障害を併発している場合は、抗うつ薬を用いることがあります。 抗うつ薬 抗うつ薬は、脳内の神経伝達物質(セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミン)を増加・調節するお薬で、抑うつ気分、意欲低下、興味の喪失などの改善に効果があります。 SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)・SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)・NaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動薬)・三環系・四環系などの種類があり、症状に応じて処方が決まります。 抗うつ薬は依存性や耐性は極めて低く、長期的な治療にも適しています。うつ病だけでなく、不安障害など幅広い精神疾患の治療にも用いられます。ただし、副作用には個人差があり、吐き気や眠気、性機能の低下などがみられることもあります。 離人感・現実感喪失症では、抗うつ薬は症状に直接効くとは限りませんが、併発する不安障害や抑うつ症状の緩和を目的に使われることがあります。気分の安定や不安の軽減を通じて、離人感の間接的な改善が期待されます。 非薬物療法 認知行動療法で治療の効果が得られることがあります。 認知行動療法(CBT)とは、認知(物事の考え方や受け取り方)の偏りを見直し、問題解決を手助けすることによって精神疾患を治療するための方法です。 症状や悩みの背景にある無意識的な葛藤や傾向を明らかにして、改善を目指します。 離人感・現実感消失症のオンライン診療 離人感・現実感消失症はオンライン診療で治療が受けられます。WeMeetでも治療に対応しています。 特に次のような方にとって選択肢の一つとなります。 ・病院でうまく話せるか不安な方・通院時間や予約を取るのが難しい方・周囲の人に通院を知られたくない方 オンライン診療では基本的に保険適用での治療が可能です。詳細はクリニックに確認しましょう。 ※ オンライン診療では初診から麻薬や向精神薬(抗不安薬・抗うつ薬・睡眠薬の一部など)を処方することはできません。 ※ 次の場合は対面診療をお勧めする場合があります。 ・自傷・他害のおそれが強くある場合・身体疾患が強く出ている場合・重度の症状の場合 オンライン診療について オンライン診療とは? スマートフォンやタブレット、パソコンなどを使って、自宅等にいながら医師の診察や薬の処方を受けることができる診療です(厚生労働省)。 オンラインだと診療の質が落ちるのでは? 実は、約9割の医師が、オンライン診療を取り入れることによって、患者に提供する医療全体の質は「良くなる」「どちらかといえば良くなる」「変わらない」と回答しています。 株式会社メドレー「オンライン診療の実態調査」より オンライン診療ならWeMeetがおすすめ! WeMeetの特徴 ① えらべる診療医師によるオンライン/対面診療の他、心理士によるオンラインカウンセリングがございます。体調や状況に合わせて選択していただけます。 ② ムリなく継続1分で簡単にWEB予約ができるので、24時間いつでもご予約・日程変更が可能です。お財布にやさしい保険診療で、無理なく継続できます。 WeMeetでのオンライン診療の流れ WeMeetでのオンライン診療の流れをご説明します。 日程を選びネットで予約 問診票の記入 医師によるオンライン診療 クレジットカードで簡単決済 お薬の受け取り(最短翌日) \アプリDL不要・1分で予約/ ウィーミートで保険診療を予約する 本記事のまとめ 離人感・現実感消失症は、自分自身や周囲の世界に対して現実感を失う症状で、これが長期にわたり持続し日常生活に支障をきたす場合は治療が必要な場合があります。 治療法としては、認知行動療法などの非薬物療法が効果的であり、うつ病や不安障害を併発している場合には抗うつ薬などの薬物療法も検討されます。 WeMeetではオンライン診療を提供しており、通院の時間や心理面でのハードルを下げることができます。また、カウンセリングもオンラインで受けることができます。離人感・現実感消失症でお悩みの方は、オンライン診療という選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。 アプリのDL不要 1分で予約 夜間診察あり 診療(ビデオ通話)、お薬の服薬指導と受取が お財布に優しい保険診療で受けられます。LINE登録はこちら ウィーミート院長ベトリッジ クリス先生精神科医 心療内科・精神科のコラム