朝の絶望感・動けない・起きられない問題はうつ病のサイン?考えられる病気・対処法を解説 ウィーミート院長ベトリッジ クリス先生精神科医 更新日 2025/04/07 本記事では、朝に絶望感を感じる方、起床後に動けない方、朝起きられない方に向けて、考えられる原因や病気、医療機関を受診すべきかの基準、自分でできる対策について解説します。最後に、オンライン診療WeMeetのご案内をします。 目次朝の絶望感・動けない・起きられない問題の原因朝の絶望感・動けない・起きられない問題で考えられる病気心療内科・精神科を受診すべき?病院では何をする?朝の絶望感・動けない・起きられない問題の対処法オンライン診療について 朝の絶望感・動けない・起きられない問題の原因 メラトニンとセロトニンの分泌バランスが崩れている メラトニンは体内時計を調整するホルモンで、睡眠と覚醒のリズムをつくっています。また、セロトニンは感情を安定させたり、気分を明るくする効果があるホルモンです。 セロトニンとメラトニンの分泌は連動しており、日中はセロトニンが多く分泌されることでメラトニンの分泌が抑えられます。夜になるとセロトニンをもとにメラトニンが生成され、その分泌が増えることでセロトニンの働きは弱まります。 朝起きられない方や絶望感で動けない方は、何らかの要因によってこの分泌バランスが崩れていると考えられます。要因としては、うつ病などの精神疾患も考えられます。 睡眠時間や質に問題がある 短期間の睡眠不足で疲労感はすぐに現れます。抑うつ状態は慢性的な睡眠不足が続くことで深刻化します。 また、睡眠障害によって睡眠が浅い場合や中途覚醒が見られる場合なども同様です。 血圧が低い・自律神経の問題 低血圧の方は身体を起こす時に血圧の調整がうまくいかず、立ちくらみや倦怠感を感じることがあります。 自律神経の調節に問題がある方や、血液量が少ない方にも見られる症状です。 朝の絶望感・動けない・起きられない問題で考えられる病気 うつ病・適応障害 うつ病は、長期間にわたって強い抑うつ気分や興味や喜びの喪失が続く精神疾患です。 うつ病の原因は脳内の神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンのバランス異常や強いストレス、遺伝的要因、ホルモンの乱れなどが関与しています。 適応障害はうつ病と似た精神疾患ですが、ストレスの原因が明確であり、その原因を取り除けば症状が改善するような場合を指します。 例えば、仕事が原因の場合は一度仕事を休養すれば症状が改善するなどの場合が挙げられます。うつ病では休職が回復に必要な場合もありますが、それだけでは改善しないことが多く、薬物療法など適切な治療を要します。 うつ病や適応障害では、精神的な症状以外に不眠や食欲不振などの身体的な症状もよくみられます。 睡眠障害(不眠症、過眠症など) 睡眠障害は睡眠に関連した病気の総称で、代表的なものに不眠症・過眠症・睡眠時随伴症があります。 不眠症 不眠症は入眠困難・中途覚醒・早朝覚醒などの睡眠問題によって日中の不調が出現する病気です。うつ病の症状としても見られます。 不眠によって朝の絶望感、起きられない症状が生じることがあります。 過眠症 過眠とは、夜間十分な睡眠をとっているはずなのに、日中に目覚めていられなくなる強い眠気が出現する症状のことです。 過眠症の原因としては、ナルコレプシーなどを起こす神経伝達物質の異常や、睡眠相後退症候群などを起こす概日リズムの乱れなど色々なものがあります。その中には、睡眠時無呼吸症候群などの二次的な原因もみられます。 例えば睡眠時無呼吸症候群では、睡眠中に呼吸が止まってしまう症状がみられます。呼吸が止まると血液中の酸素濃度が低下するため目が覚めて再び呼吸し始めますが、眠り出すとまた止まってしまって深い睡眠が取れなくなり、過眠や高血圧などを引き起こします。睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合はすぐに専門機関での検査・治療を受けましょう。 睡眠時随伴症 睡眠時随伴症は、代表的なものに睡眠時遊行症(夢遊病)やレム睡眠行動障害があります。夜間に頻繁に目覚めたり深い睡眠が妨げられたりするため、朝の倦怠感や集中力低下、抑うつ症状が現れることがあります。 甲状腺機能低下症 甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの不足から朝のだるさ、意欲低下、無気力感などの精神症状が現れる疾患です。 その他の身体の症状としては、体重の増加、むくみ、寒がり、便秘や皮膚の乾燥などがあります。 低血圧 低血圧によって朝の絶望感・起きられない問題が生じることがあります。普段からの疲れやすさ、食欲、立ちくらみなどの症状が見られる場合などに可能性を考えましょう。 心療内科・精神科を受診すべき?病院では何をする? 病院に行くべき基準 朝の絶望感・動けない・起きられない症状によって悩みを抱えていたり日常生活に支障をきたしている場合は医療機関を受診しましょう。 「こんなことで受診して良いの?」と思う方も多いですが、うつ病や不眠症は放置すると悪化するため早期受診が重要です。 行くべき基準については、以下の記事でより詳しく説明しています。 心療内科・精神科に行くべき人とは?基準となる症状を解説【行ってはいけない人は?】 初診について 初診で医師が症状について丁寧に質問を行います。薬物療法を行う場合は、抗うつ薬や睡眠薬の処方が行われることがあります。薬物療法に抵抗のある方は医師にその旨を伝えましょう。 心療内科・精神科の初診については次の記事で詳しく解説しています。 心療内科・精神科の初診について【流れ・話すこと・聞かれることを解説】 休職・休学も選択肢 うつ病の治療では、休職や休学が必要と診断されることもあります。 朝の絶望感・動けない・起きられない症状が見られるのに無理をすると病状が悪化することもあるので、休職や休学することも選択肢の一つとして想定しておきましょう。 朝の絶望感・動けない・起きられない問題の対処法 生活習慣(食事・睡眠・運動習慣)を整える 規則正しい生活は自律神経・ホルモン分泌のバランスを整えます。なるべく決まった時間に食事を摂り、睡眠不足や夜更かしをできる限りやめるよう心がけましょう。 また、軽い運動を取り入れることはホルモン分泌や睡眠の観点から重要です。 日光を浴びる 起床後すぐに朝日を浴びることで脳内でセロトニンが分泌され、気分が明るくなる効果があります。 また、睡眠を司るメラトニンの分泌にも影響を与えて体内時計がリセットされます。 起床後に水を飲み、朝食を摂る 起床後に水を飲むことで、体が活動状態になって眠気を覚ます効果が期待できます。 また、朝食を摂ることで睡眠時に消費したエネルギーを補給して症状が改善することが期待できます。 睡眠環境を整えて良い睡眠を心がける 良い睡眠を目指して、以下のことを心がけましょう。 食事は就寝3時間前までに済ませる 就寝2時間前に入浴する 就寝前にブルーライトを見ない(スマホ・テレビ・PCなど) 就寝前のカフェイン、アルコール、タバコを控える リラックスできる寝室環境を整備する(温度・湿度・光・音・寝具) 仕事の取り組み方を変える 自分で気づいてなくても、ストレスの原因が仕事にあることは少なくありません。 時間の使い方を変えたり、可能な範囲でペースを緩めたり、人間関係を変えたりとできることから始めましょう。 場合によっては異動や転職を検討することも選択肢の一つです。 気持ちの整理・ストレスの管理 症状の原因となっているストレスの原因が考えられる場合は、ストレスを減らすことを考えましょう。 自分の考えや気持ちを紙に書き出して整理することも一つの手段です。整理する中でストレスの原因が思い当たるかもしれません。 医療機関を受診する それでも状況が変わらない場合や、日常生活に支障をきたしている場合は心療内科・精神科の受診を検討しましょう。 オンライン診療について オンライン診療とは? スマートフォンやタブレット、パソコンなどを使って、自宅等にいながら医師の診察や薬の処方を受けることができる診療です(厚生労働省)。 オンラインだと診療の質が落ちるのでは? 実は、約9割の医師が、オンライン診療を取り入れることによって、患者に提供する医療全体の質は「良くなる」「どちらかといえば良くなる」「変わらない」と回答しています。 株式会社メドレー「オンライン診療の実態調査」より オンライン診療ならWeMeetがおすすめ! WeMeetの特徴 ① えらべる診療医師によるオンライン/対面診療の他、心理士によるオンラインカウンセリングがございます。体調や状況に合わせて選択していただけます。 ② ムリなく継続1分で簡単にWEB予約ができるので、24時間いつでもご予約・日程変更が可能です。お財布にやさしい保険診療で、無理なく継続できます。 WeMeetでのオンライン診療の流れ WeMeetでのオンライン診療の流れをご説明します。 日程を選びネットで予約 問診票の記入 医師によるオンライン診療 クレジットカードで簡単決済 お薬の受け取り(最短翌日) \アプリDL不要・1分で予約/ ウィーミートで保険診療を予約する 本記事のまとめ 本記事では、朝に絶望感を感じる方、起床後に動けない方、朝起きられない方に向けて、考えられる原因や病気、医療機関を受診すべきかの基準、自分でできる対策について解説しました。 朝の絶望感には睡眠やストレスなどさまざまな原因があり、うつ病、適応障害などいくつかの病気の可能性が考えられることを説明しました。 最後にオンライン診療WeMeetのご案内をしました。本記事が少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。 アプリのDL不要 1分で予約 夜間診察あり 診療(ビデオ通話)、お薬の服薬指導と受取が お財布に優しい保険診療で受けられます。LINE登録はこちら ウィーミート院長ベトリッジ クリス先生精神科医 心療内科・精神科のコラム