物事を深く考えすぎるのは病気?原因・考えられる疾患・対処法について解説 ウィーミート院長ベトリッジ クリス先生精神科医 更新日 2025/04/17 本記事では、物事を深く考えすぎる方、悪い方向に考えすぎる方、先のことを心配しすぎる方、他人の言動を気にしすぎて不安になる方に向けて、考えられる原因や病気、自分でできる対策について解説します。最後に、オンライン診療WeMeetのご案内をします。 目次「考えすぎる」とはどんな状態?物事を深く考えすぎるのは病気?物事を深く考えすぎる人に考えられる病気物事を深く考えすぎるときの対処法オンライン診療について 「考えすぎる」とはどんな状態? 同じことを何度も悪い方向に考えすぎる 「より深く考える」ことと「深く考えすぎる」ことの違いは考えが先に進んでいるかどうかです。 一般的に、より深く考えることは良いことで特に問題はありません。 一方、考えすぎることは、「悪い方向に何度もぐるぐると」考えるニュアンスを含んでいることが多いです。 悩みを持って本記事をご覧になっている方の多くは「同じことを何度も悪い方向に」考えすぎているのではないでしょうか。 先のことを考えすぎる・心配しすぎる 先のことを考えすぎている方もいるかもしれません。 これも考えるだけであれば問題はありませんが、心配性の方は先のことを何度も考えて悪い方向に心配しすぎているのではないでしょうか。 他人の言動を気にしすぎる・勝手に想像して不安になる 感受性の強い方(いわゆるHSPの方)は特に、他人の言動に対して「あれはこういう意味だったのではないか」「言いすぎたかもしれない」「他人からこう思われているかもしれない」などと後から気にしすぎる・不安になることが多いです。 この考え方も「物事を深く考えすぎる」ことの1つと言えます。 物事を深く考えすぎるのは病気? 以上のように、「物事を深く考えすぎる」傾向にある人は、心配性・ネガティブ・感受性が強いなどの性格の特徴があると言えます。 これらは素敵な個性で、病気なのではないかと心配する必要はありません。 しかし、深く考えすぎて不眠・食欲減退など日常生活に支障が生じていたり、長い間気分が晴れない状態が続いている場合は何らかの精神疾患が潜んでる場合があり、医療機関を受診することをお勧めします。 物事を深く考えすぎる人に考えられる病気 不安障害 過度な不安や心配から日常生活に影響を及ぼす症状の総称です。以下では、強迫性障害、社会不安障害、全般性不安障害、パニック障害の4つを取り上げます。 強迫性障害 頭に浮かんで離れない考えや心配を打ち消すために、同じ行動を繰り返してしまう疾患です。手を洗う、鍵がかかっているかを確認する、誰かに誤って危害を加えたのではないかと心配する、などを繰り返す症状が挙げられます。 社交不安障害 人に注目される状況で、強い不安や恐怖を過度に感じてしまう疾患です。失敗や恥をかくことを過剰に恐れ、その場面を避けるようになります。「どう思われたか?」「また失敗するのでは?」と過剰に考え続けることがあります。 人が多くいる場所(電車や繁華街など)に強い苦痛を感じることもあります。パニック発作を伴うこともあります。 また、「あの人の態度は何か意味があるのでは」「メールの返信が遅いのは」と、些細なことを過剰に気にすることもあります。 全般性不安障害(不安神経症) 学校、家族、友人など全てのことに対し、極度に不安や心配になる状態が長期間(数ヶ月)続く疾患です。 「もし仕事でミスをしたらどうしよう」「家族が事故に遭うかもしれない」と常に最悪の事態を想定することがあります。 パニック障害 場所や時間に関係なく突然激しい動悸や息苦しさ、めまいなどの発作(パニック発作)が繰り返し起こる疾患です。 発作がまた起きるのではないか?という恐怖や、発作を避けようとする行動が見られることも多いです。 うつ病 うつ病は、長期間にわたって強い抑うつ気分や興味や喜びの喪失が続く精神疾患です。 うつ病の原因は脳内の神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンのバランス異常や強いストレス、遺伝的要因、ホルモンの乱れなどが関与しています。 セロトニンの分泌が減ることでメラトニンとセロトニンの分泌バランスが崩れ、不眠・起床困難・朝の絶望感が生じます。 気分が落ち込んでいる状態が特に目立つ場合や、食欲の低下・不眠を伴っている場合はうつ病の可能性を考えましょう。 統合失調症 統合失調症は、考えや感情をまとめる機能に異常が生じる病気です。健康なときにはなかった状態が現れる「陽性症状」と、あったものが失われる「陰性症状」の2つがあります。 陽性症状では支離滅裂な考え、妄想、幻覚が挙げられます。 妄想では何でも自分に関係があると思い込む関係妄想、周囲の人が自分を陥れようとしていると思い込む被害妄想、見張られていると思い込む注察妄想などが見られます。 陰性症状では無気力、感情の喪失、人との関わりを避けることなどの症状が見られます。 特に統合失調症の初期症状として、哲学的・抽象的な思考にとらわれすぎて現実と空想の区別が曖昧になったり、例えば「自分は誰かに操られているのでは?」「この世界は何かのシミュレーションかもしれない」などと考えすぎてしまうことがあります。 物事を深く考えすぎるときの対処法 考えの整理 自分の考えや気持ちを紙に書き出して整理することも一つの手段です。整理する中で症状が改善されたり、症状の原因が思い当たるかもしれません。 考えの負の連鎖を認識する 自分の思考パターンを整理し、本記事で紹介した「同じことを何度も悪い方向に考えすぎる」構造を理解しましょう。 考えれば考えるほどネガティブになっている場合、まずはそれを認識することが重要です。 不完全を許容する 深く考えすぎてしまう方には完璧主義な方も多いです。「こうあるべきだ」という理想のレベルを下げて、不完全な状態でも行動する・許容する姿勢を持つように心がけましょう。 誰かと話す・周りの人に相談する 家族、友人、上司など信頼できる人に症状について無理のない範囲で相談してみましょう。 症状や悩みのことを話すのは難しくても、人と話すだけでも考えが整理されることがあります。 医療機関を受診する それでも状況が変わらない場合や、日常生活に支障をきたしている場合は心療内科・精神科の受診を検討しましょう。 心療内科・精神科の初診について【流れ・話すこと・聞かれることを解説】 オンライン診療について オンライン診療とは? スマートフォンやタブレット、パソコンなどを使って、自宅等にいながら医師の診察や薬の処方を受けることができる診療です(厚生労働省)。 オンラインだと診療の質が落ちるのでは? 実は、約9割の医師が、オンライン診療を取り入れることによって、患者に提供する医療全体の質は「良くなる」「どちらかといえば良くなる」「変わらない」と回答しています。 株式会社メドレー「オンライン診療の実態調査」より オンライン診療ならWeMeetがおすすめ! WeMeetの特徴 ① えらべる診療医師によるオンライン/対面診療の他、心理士によるオンラインカウンセリングがございます。体調や状況に合わせて選択していただけます。 ② ムリなく継続1分で簡単にWEB予約ができるので、24時間いつでもご予約・日程変更が可能です。お財布にやさしい保険診療で、無理なく継続できます。 WeMeetでのオンライン診療の流れ WeMeetでのオンライン診療の流れをご説明します。 日程を選びネットで予約 問診票の記入 医師によるオンライン診療 クレジットカードで簡単決済 お薬の受け取り(最短翌日) \アプリDL不要・1分で予約/ ウィーミートで保険診療を予約する 本記事のまとめ 本記事では、物事を深く考えすぎる方、悪い方向に考えすぎる方、先のことを心配しすぎる方、他人の言動を気にしすぎて不安になる方に向けて、考えられる原因や病気、自分でできる対策について解説しました。 深く考えすぎる場合は不安障害、うつ病、統合失調症などの可能性が考えられます。 最後に、オンライン診療WeMeetのご案内をしました。本記事が少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。 アプリのDL不要 1分で予約 夜間診察あり 診療(ビデオ通話)、お薬の服薬指導と受取が お財布に優しい保険診療で受けられます。LINE登録はこちら ウィーミート院長ベトリッジ クリス先生精神科医 心療内科・精神科のコラム