情緒不安定はどんな症状?特徴・原因・対処法・病気を解説
ウィーミート院長ベトリッジ クリス先生精神科医
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本記事では、情緒不安定の症状、特徴、考えられる原因や病気、医療機関を受診すべきかの基準、自分でできる対策について解説します。最後に、オンライン診療WeMeetのご案内をします。
目次
情緒不安定の症状・特徴
情緒不安定の原因
情緒不安定のときに考えられる精神疾患・病気
情緒不安定のときの対処法
オンライン診療について
情緒不安定の症状・特徴
情緒不安定は医学的な用語ではなく、症状が厳密に定義されているわけではありません。しかし、一般的には次のような症状を指すことが多いです。
- 気分・感情の波が激しい
- イライラすることが多くなる
- 勝手に涙が出る
- 突然ネガティブな気持ちになる
- 刺激に敏感になる
- これらの症状によって仕事・趣味・日常生活に支障がある
情緒不安定の原因
疲れ・睡眠不足
一時的な疲れ・睡眠不足の状態は思考力の低下、情緒不安定の原因となります。
また、慢性的な睡眠不足は無気力・意欲低下を生じさせ、情緒不安定につながることがあります。
ストレス・ホルモンバランスの異常
転勤・入学・引っ越し・入籍などのイベント、人間関係、仕事・勉強・生活リズムの変化などによって生じたストレスが無気力の原因となることがあります。
ストレスやうつ病などによってセロトニンというホルモンの分泌が減ると、無気力や抑うつ気分の症状が生じ、情緒不安定が見られることがあります。
また、女性の場合、月経や出産などによって女性ホルモンのバランスが乱れると、情緒不安定が見られることがあります。
情緒不安定のときに考えられる精神疾患・病気
情緒不安定は病気ではなく、ストレスや身体的要因によって誰もが経験しうる症状です。しかし、情緒不安定が日常生活に支障をきたしている場合や、症状が長期間(数ヶ月以上)続く場合などは精神疾患の可能性を考えてよいといえます。
うつ病・適応障害
うつ病は、ストレスなどによって脳内の神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリンが減ることで、気分の落ち込み、無気力、食欲の減退、不眠などを引き起こす精神疾患です。
セロトニンの分泌が減ることでメラトニンとセロトニンの分泌バランスが崩れ、不眠・起床困難・朝の絶望感が生じます。
適応障害はうつ病と似た精神疾患ですが、ストレスの原因が明確であり、その原因を取り除けば症状が改善するような場合を指します。
例えば、仕事が原因の場合は一度仕事を休養すれば症状が改善するなどの場合が挙げられます。うつ病の場合は、休養しても短期では抑うつ状態(憂うつな状態)が改善しないことが多いです。
精神的な症状以外に、不眠・食欲不振など身体的な症状が見られる場合はうつ病や適応障害の可能性が考えられます。
双極性障害(躁うつ病)
双極性障害(躁うつ病)は、気分が高揚する躁状態と気分が落ち込むうつ状態を繰り返す疾患です。
情緒不安定で気分の落差の繰り返しが見られる場合は双極性障害の可能性も考えられます。
自律神経失調症
自律神経失調症は、ストレスが原因で自律神経のバランスが崩れ、心身の不調を引き起こす疾患です。うつ病や適応障害と似ていますが、自律神経失調症は自律神経の不調に起因する身体的な症状の総称であり、うつ病の症状の1つとも捉えることができます。
抑うつ状態などの症状が見られないものの、継続的に情緒不安定の症状が見られる場合は可能性を考えましょう。
PMS(月経前症候群)・PMDD(月経前不快気分障害)
PMS(月経前症候群)とは、月経の3〜10日前に現れる身体的症状や精神的症状のことです。月経が始まると自然に軽くなったり、なくなったりします。頭痛、倦怠感、イライラ、抑うつ、不安、集中力の低下などの症状を伴います。
PMDD(月経前不快気分障害)は、PMSの中でも特に精神的な症状が重度な状態のことです。
女性の方で月経前の期間に情緒不安定の症状が見られる場合は、PMSやPMDDの可能性も考えられます。
情緒不安定のときの対処法
思い切ってしっかり休む・寝る
抑うつ状態や睡眠の問題に効果的なのが休むことです。
ストレスの原因が仕事や学校の場合は、会社・学校を休んでしっかりと寝てみることも選択肢です。
ただし、休んでいる期間に症状が悪化したり、改善が見られない場合は医療機関の受診を検討してください。
誰かと話す・周りの人に相談する
家族、友人、上司など信頼できる人に症状について無理のない範囲で相談してみましょう。
症状や悩みのことを話すのは難しくても、人と話すだけでも症状が改善することがあります。
気持ちの整理・ストレスの管理
症状の原因としてストレスが考えられる場合は、ストレスを減らすことを考えましょう。
自分の考えや気持ちを紙に書き出して整理することも一つの手段です。整理する中でストレスの原因が思い当たるかもしれません。
生活習慣(食事・睡眠・運動習慣)を整える
規則正しい生活は自律神経・ホルモン分泌のバランスを整えます。なるべく決まった時間に食事を摂り、睡眠不足や夜更かしをできる限りやめるよう心がけましょう。
また、軽い運動を取り入れることはホルモン分泌や睡眠の観点から重要です。
医療機関を受診する
それでも状況が変わらない場合や、症状が日常生活に支障をきたしている場合は心療内科・精神科の受診を検討しましょう。
心療内科・精神科の初診について【流れ・話すこと・聞かれることを解説】
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本記事のまとめ
本記事では、情緒不安定の症状、特徴、考えられる原因や病気、自分でできる対策について解説しました。
情緒不安定にはうつ病、適応障害、双極性障害などいくつかの病気の可能性が考えられることを説明しました。
最後に、オンライン診療WeMeetのご案内をしました。本記事が少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
ベトリッジ クリス先生
精神科医