焦燥感(心がざわざわして落ち着かない)【原因・病気・対処法】 ウィーミート院長ベトリッジ クリス先生精神科医 更新日 2025/05/27 本記事では、焦燥感・心がざわざわする・落ち着かない状態の症状、特徴、考えられる原因や病気、医療機関を受診すべきかの基準、自分でできる対策について解説します。最後に、オンライン診療WeMeetのご案内をします。 目次焦燥感とは焦燥感の原因焦燥感が見られるときに考えられる精神疾患焦燥感が見られるときの対処法オンライン診療について 焦燥感とは 焦燥感は医学的な疾患名ではありません。焦燥感としてよく表現される感覚として次のようなものが挙げられます。 落ち着きがない感じがする 心がざわつくように感じる 不安やイライラを感じる 思い通りにいかないと感じる 何かに追われていると感じる やらなければならないことが多く急かされていると感じる 焦燥感は、単なる焦りそのものというよりも、焦りによって生じる不安や苛立ちなどの否定的な感情を指すことが多い言葉です。 焦燥感の原因 理想と現実とのギャップ 理想と現実のギャップは焦燥感の原因となります。例えば人生設計(年単位の理想)や今日やること(日単位の理想)が達成されていない状態です。 特に理想と現実のギャップでネガティブな感情を感じる方は、この傾向が強く見られます。 やるべきことの多さ・締め切りのプレッシャー やりたいことに対し、やらなければならないことが多い状態で焦燥感を感じる方も少なくありません。 また、やりたいことが明確にない場合でも、締め切りややらなければならないことに追われている方は焦燥感を感じやすい傾向にあります。 慢性的なストレス ストレスは、焦燥感の主な原因の一つです。対人関係の悩みや環境の変化など、長期にわたるストレスによって心身が緊張状態になり、感情の余裕がなくなることで、焦りや不安、焦燥感といった症状が現れやすくなります。 疲労や睡眠不足 疲労・睡眠不足は思考力ややる気を低下させ、「やらなきゃいけないのにできない」という気持ちが強まり、焦ったり不安になったりすることで焦燥感が生まれやすくなります。 身体的・精神的な病気 特定の疾患が原因となり症状が生じている可能性があります。次に、考えられる疾患について解説します。 焦燥感が見られるときに考えられる精神疾患 焦燥感はストレスや身体的要因によって誰もが経験しうる症状です。しかし、焦燥感が長期間(数ヶ月以上)続く場合などは以下のような精神疾患が潜んでいる恐れもありますので、精神科や心療内科を受診することをお勧めします。 不安障害 不安障害では、過剰な恐怖や不安といった精神的な症状が中心となり、それに伴って動悸や息苦しさなどの身体的な症状や、予期不安(不安が生じるのではないかという不安)、回避行動といった二次的な反応が現れることがあります。 これらの症状が長時間続き、日常生活に支障をきたす状態が不安障害とされます。 不安障害での不安が焦燥感につながることがあります。特に、社交不安障害や広場恐怖症で症状が強い場合があり、焦燥感が不安を強くする悪循環が形成されるとされます。 ※ 社交不安障害(社交恐怖・社会恐怖・社会不安障害・SAD)は不安障害の一種で、人から注目される状況において過度の恐怖や不安を感じる精神疾患です。 ※ 広場恐怖症は不安障害の一つで、「逃げ場がない」「助けが得られない」と感じる特定の場所や状況で強い恐怖や不安を感じたり、その場所や状況を回避しようとすることで日常生活に支障をきたす疾患です。 ADHD ADHD(注意欠如・多動症)とは不注意・多動性・衝動性を症状とする発達障害の一つです。 ADHDの特徴である「頭の中に考えが止まらない状態」、「じっとしていられない状態」、「せっかちで欲望を抑えるのが難しい状態」などが焦燥感につながることがあります。ADHDにおける焦燥感は多くが「多動性・衝動性・実行機能の困難」から派生する形で現れますが、他の精神疾患と合併している場合はその影響も考慮する必要があります。 うつ病 うつ病は、気分の落ち込みや意欲の低下が長期間続き、日常生活に支障をきたす心の病気です。単なる「一時的な憂うつ」や「疲れ」とは異なり、脳の働きに変化が生じている状態と考えられています。 特に、セロトニンやノルアドレナリンといった神経伝達物質のバランスが崩れることで、気分や意欲の調整がうまくいかなくなることが、症状の一因とされています。 精神運動性の焦燥と言われる「落ち着きがなく、無駄に動き回る状態」が見られることがあり、これが焦燥感につながることがあります。 双極性障害(躁うつ病) 双極性障害(正式には双極性感情障害)は、気分が高揚する「躁状態」と気分が落ち込む「うつ状態」を繰り返す疾患です。 双極性障害では、うつ状態・躁状態のどちらでも焦燥感(落ち着かず、焦るような感覚)が現れることがあります。 うつ状態では「何もできないのに焦る」、躁状態では「気持ちが先走り落ち着かない」など、それぞれ異なる形での焦りやイライラが見られます。特に躁とうつが入り混じる「混合状態」では焦燥感が強く、注意が必要です。 症状が辛い時は、早めに医療機関に相談しましょう。 統合失調症 統合失調症は、考えや感情を整理し、現実を認識する機能に異常が生じる精神疾患です。現実と認識の間に歪みが生じて、幻覚や妄想、意欲の喪失、認知機能障害などの症状が生じます。 統合失調症の「急性期」では精神的混乱や幻覚・妄想による強い不安や焦りとして現れる場合があります。 焦燥感が見られるときの対処法 思い切ってしっかり休む・寝る 焦燥感の解消に効果的なのが休むことです。 特に多忙や睡眠不足が原因の場合は、会社・学校を休んでしっかりと療養することも選択肢です。 ただし、休んでいる期間に症状が悪化したり、改善が見られない場合は医療機関の受診を検討してください。 気持ちの整理・ストレスの管理 症状の原因となっているストレスの原因が考えられる場合は、ストレスを減らすことを考えましょう。 自分の考えや気持ちを紙に書き出して整理することも一つの手段です。整理する中でストレスの原因が思い当たるかもしれません。 やることや締め切りに追われている場合は、やらなければならないことを書き出すことも効果的と言えます。 医療機関を受診する それでも状況が変わらない場合や、症状が日常生活に支障をきたしている場合は心療内科・精神科の受診を検討しましょう。 心療内科・精神科の初診について【流れ・話すこと・聞かれることを解説】 オンライン診療について オンライン診療とは? スマートフォンやタブレット、パソコンなどを使って、自宅等にいながら医師の診察や薬の処方を受けることができる診療です(厚生労働省)。 オンラインだと診療の質が落ちるのでは? 実は、約9割の医師が、オンライン診療を取り入れることによって、患者に提供する医療全体の質は「良くなる」「どちらかといえば良くなる」「変わらない」と回答しています。 株式会社メドレー「オンライン診療の実態調査」より オンライン診療ならWeMeetがおすすめ! WeMeetの特徴 ① えらべる診療医師によるオンライン/対面診療の他、心理士によるオンラインカウンセリングがございます。体調や状況に合わせて選択していただけます。 ② ムリなく継続1分で簡単にWEB予約ができるので、24時間いつでもご予約・日程変更が可能です。お財布にやさしい保険診療で、無理なく継続できます。 WeMeetでのオンライン診療の流れ WeMeetでのオンライン診療の流れをご説明します。 日程を選びネットで予約 問診票の記入 医師によるオンライン診療 クレジットカードで簡単決済 お薬の受け取り(最短翌日) \アプリDL不要・1分で予約/ ウィーミートで保険診療を予約する 本記事のまとめ 焦燥感や心がざわざわする状態は、日常生活に大きな影響を与える辛い症状です。 本記事では、こうした状態の特徴として「落ち着きがない」「心がざわざわする」「何かに追われている感覚」などがあり、理想と現実のギャップ、締め切りのプレッシャー、ストレス、疲労などが主な原因となることを解説しました。 また、長期間続く焦燥感は不安障害、ADHD、うつ病、双極性障害、統合失調症などの精神疾患と関連している可能性があることにも触れました。 焦燥感への対処法としては、十分な休息と睡眠、気持ちの整理やストレス管理の実践が効果的ですが、症状が改善しない場合は医師への相談が重要です。 アプリのDL不要 1分で予約 夜間診察あり 診療(ビデオ通話)、お薬の服薬指導と受取が お財布に優しい保険診療で受けられます。LINE登録はこちら ウィーミート院長ベトリッジ クリス先生精神科医 心療内科・精神科のコラム