集中できない【原因・病気・対処法】 ウィーミート院長ベトリッジ クリス先生精神科医 更新日 2025/05/23 本記事では、集中できないときの症状、特徴、考えられる原因や病気、医療機関を受診すべきかの基準、自分でできる対策について解説します。最後に、オンライン診療WeMeetのご案内をします。 目次集中できないときの症状・特徴集中できないときの原因集中できないときに考えられる精神疾患集中できないときの対処法オンライン診療について 集中できないときの症状・特徴 一般的に「集中できない」に関連する症状は、以下のようなものが挙げられます。 集中力が続かなくなった 仕事や学習中にケアレスミスが増えた 重要な情報の見落としが多くなった 資料の誤字や入力間違いなどの単純ミスが増えた モチベーションが著しく低下した 物事に深く取り組むことができなくなった 興味を持続することが難しくなった 気が散りやすくなった 複数のことを同時に考えようとして混乱するようになった 集中できないときの原因 疲れ・睡眠不足 疲労・睡眠不足は集中力低下の原因となります。寝不足や徹夜明けの際に頭が回らない感覚を体験したことのある方も少なくないのではないでしょうか。 ストレス・ホルモンバランスの異常 転勤・入学・引っ越し・入籍などのイベント、人間関係、仕事・勉強・生活リズムの変化などによって生じたストレスが無気力の原因となることがあります。 特に、過労状態が続くと、疲労や睡眠不足と相互に影響し合い、集中力低下を引き起こしやすくなることが知られています。 食事・栄養不足 食事を摂らないことによる栄養・エネルギー不足は集中力低下の原因の一つです。 病気 特定の疾患が原因となり症状が生じている可能性があります。次に、考えられる疾患について解説します。 集中できないときに考えられる精神疾患 集中できないことは病気ではなく、一時的には誰もが経験しうる状態です。しかし、症状が長期間(数ヶ月以上)続く場合や特定の症状が見られる場合、苦痛が強い場合などは精神疾患の可能性を考えてよいでしょう。 ADHD ADHD(注意欠如・多動症)とは不注意・多動性・衝動性を症状とする発達障害の一つです。これら3つの特徴によって、ADHDの方は集中できない傾向にあります。 特に、以下の場合はADHDの可能性が考えられます。 気分や状況によらず集中できない場合 昔から(子供の頃から)集中できない場合 その他のADHDの特徴が見られる場合 以下のような不注意の症状が子供の頃から持続している場合はADHDの可能性が高いと言えます。 仕事や学習中のケアレスミス 重要な情報の見落とし 資料の誤字や入力間違いなどの単純ミス うつ病 うつ病は、ストレスなどによって脳内の神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリンが減ることで、気分の落ち込み、無気力、食欲の減退、不眠などを引き起こす精神疾患です。 気分の落ち込みややる気の低下、不眠・食欲不振などの症状が見られ、それらの症状が見られるようになってから集中できない場合はうつ病の可能性が考えられます。 適応障害 適応障害は、ある特定の状況や出来事がストレスとなり、気分の落ち込み、やる気の低下、不眠などの症状が生じて日常生活に支障をきたしている状態を指します。 「ある特定の状況や出来事」は仕事・転勤・配置転換・就職・退職・恋愛・結婚・離婚・家庭・人間関係・学校・進学・病気・引っ越しなど人によって様々です。 うつ病と近い症状が見られるとき、ストレスの原因が直近で明確に存在する場合は適応障害の可能性が考えられます。 不安障害(不安症) 不安障害(不安症)とは、過剰な恐怖や不安によって精神的・身体的な症状が現れたり、行動や日常生活に支障が生じたりする疾患です。 例えば、「明日の発表が不安」という状況下では、不安に気を取られて集中力が低下します。このように、集中できない状況の背景に不安障害を認める場合があります。 ASD(自閉スペクトラム症) ASD(自閉スペクトラム症)とは、対人関係やコミュニケーションの障害、強いこだわり、感覚の過敏さなどの特徴を持つ発達障害の一つです。 原因は明らかではありませんが、生まれつきの脳の働き方の違いによるものとされています。 次の場合はASDの症状によって集中できていない可能性が考えられます。 こだわりによってマルチタスクが苦手 ADHDでは「不注意」や「多動性」によってマルチタスクが苦手です 感覚過敏によって外的刺激に過敏になって気が散ってしまう 集中できないときの対処法 やらなければやらないことを整理し、やることリストに分解する やることが多くて整理できていない場合は、一度全てを洗い出して「やることリスト」を作りましょう。 特にADHDやASDの方は、マルチタスクを解消するために全てを一覧にして優先順位をつけることで症状が改善することがあります。 少しだけ着手する 着手が難しい場合は、やり始めることでやる気が生まれる心理的な作用があります。 最初の5分だけとハードルを下げて、少しだけ着手することをまず目標にしましょう。やった後にどうしてもやる気が出なければやらないという選択肢を持つことも重要です。 集中できる環境を整える・ご褒美を用意する 仕事場や作業場の掃除、家具家電の整備など環境を整えることでやる気が出る方がいるかもしれません。 また、やるべきことができたら自分にご褒美を用意することも手です。 生活習慣(食事・睡眠・運動習慣)を整える 規則正しい生活は自律神経・ホルモン分泌のバランスを整えます。なるべく決まった時間に食事を摂り、睡眠不足や夜更かしをできる限りやめるよう心がけましょう。 また、軽い運動を取り入れることはホルモン分泌や睡眠の観点から重要です。 気持ちの整理・ストレスの管理 症状の原因となっているストレスの原因が考えられる場合は、ストレスを減らすことを考えましょう。 自分の考えや気持ちを紙に書き出して整理することも一つの手段です。整理する中でストレスの原因が思い当たるかもしれません。 思い切ってしっかり休む・寝る 抑うつ状態や疲労感が見られる場合に効果的なのが休むことです。 ストレスの原因が仕事や学校の場合は、会社・学校を休んでしっかりと寝てみることも選択肢です。1日〜数日間の休息で症状が改善することが多いです。 ただし、休んでいる期間に症状が悪化したり、改善が見られない場合は医療機関の受診を検討してください。 医療機関を受診する それでも状況が変わらない場合や、症状が日常生活に支障をきたしている場合は心療内科・精神科の受診を検討しましょう。 ADHDやASDは生まれつきの脳の特性によるもので、例えばADHDではお薬によって症状を改善することができます。 また、特にうつ病の症状が見られる場合は、自分にできる対策だけではなく受診をすることが重要です。 心療内科・精神科の初診について【流れ・話すこと・聞かれることを解説】 オンライン診療について オンライン診療とは? スマートフォンやタブレット、パソコンなどを使って、自宅等にいながら医師の診察や薬の処方を受けることができる診療です(厚生労働省)。 オンラインだと診療の質が落ちるのでは? 実は、約9割の医師が、オンライン診療を取り入れることによって、患者に提供する医療全体の質は「良くなる」「どちらかといえば良くなる」「変わらない」と回答しています。 株式会社メドレー「オンライン診療の実態調査」より オンライン診療ならWeMeetがおすすめ! WeMeetの特徴 ① えらべる診療医師によるオンライン/対面診療の他、心理士によるオンラインカウンセリングがございます。体調や状況に合わせて選択していただけます。 ② ムリなく継続1分で簡単にWEB予約ができるので、24時間いつでもご予約・日程変更が可能です。お財布にやさしい保険診療で、無理なく継続できます。 WeMeetでのオンライン診療の流れ WeMeetでのオンライン診療の流れをご説明します。 日程を選びネットで予約 問診票の記入 医師によるオンライン診療 クレジットカードで簡単決済 お薬の受け取り(最短翌日) \アプリDL不要・1分で予約/ ウィーミートで保険診療を予約する 本記事のまとめ 集中力の低下は誰にでも起こりうる症状ですが、長期間続く場合や日常生活に支障をきたす場合は、単なる疲れやストレスではなく、ADHDやうつ病、不安障害などの精神疾患が隠れている可能性があります。特に子供の頃から集中できない傾向がある場合はADHD、最近になって気分の落ち込みと共に集中力が低下した場合はうつ病の可能性があります。 まずは生活習慣の見直しや環境整備、タスクの整理、十分な休息など自分でできる対策を試してみましょう。しかし、これらの対策を行っても改善が見られない場合は、心療内科や精神科の受診を検討することが重要です。 WeMeetのようなオンライン診療サービスを利用すれば、自宅にいながら専門医の診察を受けることができ、治療への第一歩を踏み出しやすくなります。 アプリのDL不要 1分で予約 夜間診察あり 診療(ビデオ通話)、お薬の服薬指導と受取が お財布に優しい保険診療で受けられます。LINE登録はこちら ウィーミート院長ベトリッジ クリス先生精神科医 心療内科・精神科のコラム